突き出し排水管とブロックのタダならぬカンケイ ②
- けんじ はらだ
- 2020年11月26日
- 読了時間: 2分
■突き出し排水管の場合に注意すべき点を見てみましょう!

前回は防水区画(CB)を貫通させる継手の設置位置によって設置レベルが変わることに注意が必要と説明しました。
今回は、『タダならぬカンケイ』の相方、コンクリートブロック(CB)組積と防水工事について説明いたします。
■コンクリートブロック(CB)組積範囲は厨房範囲に大きく影響する
まず 壁面から突き出された排水管にCFを取り付けると図②のように突端は壁面からかなり離れた位置になります。
このため壁面沿いに組積したCBは、排水管周りで大きくクランクさせる必要があります。こうなると壁面に同じ奥行きの厨房機器をズラっと設置することは出来なくなるので厨房計画やオペレーションに大きく影響を及ぼすことになります。
また、CBと壁の間の接続部分は点検が必要になるので点検口を設置することになります。こうなるとその点検口の前には冷蔵庫やガス台など、重量があり移動が困難なものを設置することができません。
防水工事がB工事の場合、内監としてはB工事設計者に対しCFとCBの位置関係を『施工基準図』として作成してもらい、その内容をC設計者にきちんと伝える必要があります。また出来上がったC図ではCBがCFを囲むように配置されているか?ほか、点検口があり、しっかり点検できる状態になっているか?なのどチェックは忘れてはなりません。

厨房の防水区画内には、床清掃などをしてしみ込んだ水(死に水)がどんどん溜まってくるので、その死に水を水抜き穴から排水する機能がCFには備わっていることを前回お伝えしました。
また、CFの設置位置によっては防水区画内の床面の下地モルタルを厚く塗らなくてはならないことも合わせてお伝えしました。
CFの設置レベルは排水管の水勾配によっても変わり、施工誤差も生じます。

上の一覧表は、CFの設置レベルが図面計画時(左)と施工後(右)の違いを取りまとめたものです。
施工をすると、図面上の数値と実際の数値に違いが生じることをよく認識しておくことが重要です。
B工事図面、C工事図面ともに余裕のある設計をしているか、注意深く確認する必要があります。
2回にわたって突き出し排水管とコンクリートブロックについて注意すべき点をお伝えしてきました。立上げ排水管とちがい、必ず防水区画を貫通することになるので間違いがないように事前の準備確認をしっかりと行いたいものです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
Comentários