突き出し排水管とブロックのタダならぬカンケイ ①
- けんじ はらだ
- 2020年11月17日
- 読了時間: 2分
■突き出し排水管の場合に注意すべき点をみてみましょう!

区画内に飛び込む排水管は床からの立ち上げの場合と画像のような側面(壁面)からの突き出しになります。
ここに防水層を設けるにはコンクリートブロック(以下CB)を貫通させる必要がありますがこの物件ではA工事はこの状態で施工完了なのでこの後、C工事がどのように施工するのか、またその際の注意点をさぐってみたいと思います。

左の画像は壁面から突き出す排水管とその先のCBを貫通する排水管の平断面図です。なお、CBを貫通する部材は『③防水層貫通部材(CF)』を使用想定とします。
■防水層貫通部材(CF)の取り付け
まず、画像①のY型MD以降を外し、③のCFを取り付けます。ここで注意が必要なのは壁からCB(防水層)までの離隔距離に比例(水勾配)してCFの設置レベルが高くなるということです。これはCFにある水抜き穴のレベルも同様に高くなることになり、これに伴い防水層の床面の下地モルタルの厚みを増す必要が生じるためです。
このため、たとえ同じ形をした防水区画でも壁に近い防水区画と壁から離れている区画とでは工事費用に差が出てきます。ではなぜ下地モルタルの厚みを増さなくてはならないのかというと、前述の『CFにある水抜き穴』に起因します。
厨房の防水区画には営業中に床清掃などをしてしみ込んだ水(死に水)がどんどん溜まってくるのでその死を水抜き穴から排水する機能(※)がCFには備わっています。

内監として注意すべき点は防水区画位置が壁から離れるほど下地モルタルをかさ上げし防水層の床レベルを上げる必要があることを施工者に伝える必要があります。特に防水工事がB工事の場合、B工事図とB工事見積りに大きく影響を及ぼすので後からB工事金額を変更することがないよう事前確認を行います。
※水抜き穴は本管に接続されています。
次回 CB組積と防水工事
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