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​Service 内装監理室

商業施設、内監、設計説明会、ke-nine、内装監理室

​​・白図、各種指針書の作成

・事業推進会議、各種説明会の準備、開催

・ABC工事設計、調整、監理

・諸官庁との折衝、受検調整

・PM、BMとの連携、引継ぎ​  他

内装監理室は商業施設事業の開設準備で店舗出店計画の要となる役割を求められます。

事業者、建築会社、C工事、諸官庁、PM・BMなど、連携や業務の相手は多岐にわたり、それぞれのプロフェッショナルと対座して進めるので豊富な知識が必要になります​が、ケーナインにはプロジェクトを遅滞なく推進させるためのノウハウがあります。​

​詳しくは下をご覧ください。

内装監理室

Schedule

​ここではコンサルティングの実務を行う部署である『内装監理室』が主にどのような業務を行うのか? また内装監理室の業務以外はそれぞれの部署が主体となって行いますが、内装監理室も深く関与することになります。これら業務内容を全体スケジュール例をもとに詳しくご説明していきます。

201209 工程表 カラートリマー

白図作成C工事に提出する区画図

白図作成

​C工事が設計図を描くための基となる区画図を『白図-はくず』といいます。これはA設計が作っている『建築総合図』などと呼ばれる平面図を当該区画の範囲で切り取った図面を指します。また白図は平面図のほか床伏せ図、天伏せ図、天井内図などを一式として出店者に提出します。

​白図の作成はだれが行うのか?

​ 白図の作成はA設計が行うことが多いですが、事業者とA工事(事業設計者)の契約に含まれ

 いるか、否か?費用とスキルと時間の都合で内装監理室がその業務を請け負うこともありす。
 

白図作成業務に必要なスキルは?

 制作作業自体は『建築総合図』を区画ごとにカットし余分な情報を削除、あとは図面枠で整える

 だけなのでさほどのCADスキルは必要ないですが、複雑な建築図や設備図の内容を理解する能力

 が必要です。

 

内装監理室は白図の作成にどのようにかかわるのか?

 白図作成を始める頃は、建築・設備総合図の細かい取り合いや収まりなどがまだFIXしていないこ

 とが多いので店舗が設計しやすい計画に整えることが可能な場合があります。WHM付主開閉器

 盤、排煙口、排水立ち上げなどの位置は店舗設計者の立場になって設備総合図をチェックする必

 要があります。

 

 ほかにも避難歩行距離には余裕があるか?スラブの段差範囲は正しいか?梁下と想定天井の間に

 C工事ダクトを通せる高さはあるか?など多岐にわたるチェックをし、事業者が出店者に渡すオ

 フィシャルな図面である白図(区画の特徴など)をきちんと説明することが求められます。

設計説明会準備

設計説明会と準備ーさまざまな準備

白図以外にも関連図面や関連資料があり、設計指針書をはじめ各種ルールブックを作成するかたわら、会場を予約し当日の利用方法について会場の管理会社と打ち合わせをおこないます。

出席者数、関係者数、席順や配布物の確認、配布資料を入れる封筒はどこの社のものを使用しますか?

 →案内書をつくり配布、集計。関係者の出席依頼と確認。配布資料を作成し袋に詰めます。

 →事業側の参加者は事業主、A設計者、内装監理室が主要メンバーです。必要に応じてA工事作業

  所、リーシング、インフラ設備会社(通信、BGM、警備など)に参加してもらいます。

当日は椅子とテーブルを並べる必要はありませんか?

 →会場設営を手伝ってくれる人を探しておきましょう。

受付を行い、案内だって必要です。受付は記帳方式を取りますか?

 →規模にもよりますが、受付二名、案内一名は欲しいところです。受付方法は名刺受理方式が効率的

  です。その際区画番号と立場(出店者or設計者)を記していただくと後の確認が楽です。

本日出席者を関係者には事前にお伝えしましたか?

 →事業者側やリーシング担当者はこの説明会を出店者とのコミュニケーションの場と考えています。

  関係者には広く伝える必要があります。

A工事側(作業所)からの説明は必要ないですか?

 →作業所所長クラスに出席を求めるとスケジュール調整が大変です。説明会の日が決まった時点でオ

  ファーが必要でしょう。

そろえた資料はどうやって運びますか?

 →資料はかなりの重量になります。宅配便を利用するのであれば資料の完成は前日では間に合わない

  場合があります。運搬方法とスケジュールの確認が必要です。

設備容量変更調整ー各種エンンジニアとの​調整(一次)

容量変更調整

C工事が設定する量値が基準容量値を下回っていれば問題ないですが、上回った場合は早期にA工事と調整する必要があります。ただし、1店舗だけを捉えるのではなく全店舗の合計を出さなければ全体を俯瞰した調整が出来ません。このため期日を設け店舗が要望する設備容量値がいくつなのか?この確認は設計説明会後、最初に取り掛かる仕事です。

とくに注意が必要な容量値は電気・換気・空調容量です。ある店舗の容量が基準容量を上回ったとしても館全体の容量に余裕があれば割り振りを変えるなどの方法がありますが、全店舗の合計が館全体の容量を上回った場合はA工事設備設計の変更を視野に入れた事業者判断になります。このような事態を防ぐためには、リーシングの時点でしっかりと基準設備容量を伝え、それが設計条件であることをしっかりと認識してもらうことが重要です。

基本図作成

基本設計図作成ー内監定例とC図の受付

設計説明会後、C工事は店舗設計に取り掛かりますがC工事(出店者)からもろもろの要望や確認調整事項が上がってくるので、情報共有と問題解決の場として、内監定例を行います。この定例は前述のほか内監業務の作業進捗を事業者とA設計者に報告する場となります。

 

C図は出店者がイメージする店舗を図面に起こしたものですが、設計指針書の内容や説明した注意点を考慮せず設計作業を進め基本設計図一式を書き上げて内監に提出する、といったことが多々あります。こうなると必ず手戻りが発生するものです。C工事にしてみると“計画の変更”、A工事にしてみると“工程の遅れ”といったことになりトラブルのもとです。こうならないためにプラン図が出来上がった時点でC工事と打ち合わせをし粗チェックをする必要があります。

C図は面談をして受け付け、B工事依頼内容・法令チェック・各種設備容量値などのほか、C工事で行う特殊な工事内容などを聞き取りこれらの内容を資料にまとめ、事業者やA工事設計施工者に展開します。

B工事設計・積算・契約ーB工事定例の開催、各種エンジニアとの調整(二次)

B工事設計・積算・契約

内監業務で多くの時間を割くのがこのB工事設計と積算にかかわる諸調整です。C設計から聞き取ったA工事の変更や依頼工事を取りまとめてつくった資料をもとに、内監が進行するB工事定例で報告・説明をし、調整結果や新たな問題点をC工事や場合によっては事業者に報告し可否や指示を仰ぎます。ここでは調整能力も必要ですが、技術的なことに精通していないとA・B工事と対等に渡り合うことができないので知識と経験が十分である必要があります。

また、技術的な調整事項だけでなく関係者との連携を円滑にすすめるために作業フローを作成し、多数の関係者がかかわる業務の流れを調整し組み上げることになります。

B工事(作業所)が作成するB工事図とB工事見積書は内監からC設計に渡すことが一般的です。C工事に渡す前に内容の確認をし、B工事内容に漏れや間違いがないか? C設計からB図内容の了承をもらい、それをAB工事にどのような流れで指示依頼をするのか? 

B工事見積書の宛名は通常の場合出店者になります。よって契約も出店者と作業所が交わすのですが、ときには出店者から金額交渉の要請をされる場合があるので、出店者とA工事作業所とスケジュール調整や本契約を結ぶまでの流れや業務区分の調整など様ざまな業務にかかわる多忙な時期であり、かつこの期間の業務が事業後半で重要な意味をもつ大切な時期でも​あります。

実施図作成

実施設計図作成ーレイアウトの確定

基本設計図のチェックバックをするとその内容を反映した実施図を作成してもらい、その実施図をもとにA設計が建築確認変更申請の作成に取りかかります。スケジュール後半にある諸官庁検査は、この申請内容の通り正しく施工がなされているか?を確認するのでこれ以降、図面内容の変更ができなくなります。

また変更申請は設備図も必要になるため実施図には各種設備図も必要です。具体的にどのような表現の図面が必要になってくるのかA設計と事前のすり合わせを行います。

計画変更手続・申請ー申請に必要な図面と白図受検

計画変更

A設計が作る計画変更の申請図にはC図が必要になります。仕上げ表、平面図(通常、図面を”逆さ”にすると椅子やテーブルなどの”落ちるもの”は省きます)、防火防煙区画図、給排水衛生設備図、換気設備図空調設備図、厨房機器表etc。申請に適した図にするには不要な情報は消去する必要があります。どの図面をどのようなことに力点を置いた図が必要なのかを明確にし遅れが生じないよう注意が必要です。

 

諸官庁検査とは申請の通りに出来上がっているのか?を確かめるものです。つまりこの時点でB・C工事設計がすべて完成していなければならない重要な期日です。よってこの時期までに店舗が決まらない場合そもそも申請する図面がないので白図で受検することになります。仮に申請直前に出店者が決まったとしてもB・C工事図面が出来上がってなければ申請ができないわけですから、現実的には数ヶ月前に図面受付を締め切ることになります。その締め切り時期の見極めは事業者、A工事設計との協議になりそれは“スケジュールに乗せたい”側と“時間がないので受け付けられない”側という立場との協議になりその場には内監も立ち会います。

B工事施工

B工事施工(単独・合番工事)ー竣工までの最終段階

B工事が着工するともう待ったなし、です。これまでのいくつもの調整事項が形になっていきます。本来C工事が着工する前にB工事が完了することが望ましいのですが、工程上B工事とC工事が合番することがあります。これは作業終了までの手順的に『B工事の後にC工事、とその逆』があるのでC工事が着工する前にB工事を始めなければならない場合はもろもろの調整が必要です。例えば防水工事がB工事の場合、墨出しの確認やCB組積施工の確認をC設計者にしてもらいますが、その確認日の設定、区画までの歩行ルートの確認、B工事側の確認立ち合い者の調整、内容了承や間違いがある場合の指示書の流し方などがあげられます。

 

BC設計施工調整

BC工事設計施工調整期間ー多岐多様な調整事項

​実施図の項で変更ができない、とお伝えしましたがあくまでも計画内容の変更ができないのであって設計上の細かい収まりや施工上の取り合いなどは決まっていないことのほうが多いです。このためこの期間ですべて調整をかけていきます。『B工事施工』の項目でも取り上げた防水工事と先行工事に関する調整ごとや、例えばC工事で重量物を吊り下げたりなどの基礎工事が必要で、A工事最中に施工したたほうがよい場合はC工事施工期間の前に乗り込ませなくてはなりません。この場合、安全面の管理はどう確保するのか?水光熱費はどうやって清算するのか? 産廃はどうやって処理するのか(マニュフェストが必要のため)? などの細かい調整事項は内監が主体となって物事を決めていくことが求められます。

また、施工説明会に向けた準備もすることになり、設計関係者に加え施工関係者ともコミュニケーションをとりながら進める期間となります。

個々の調整事項は直接お金がかかる『重い』ものは多くないですが、調整相手が多くなり調整事項も増えていきます。これが複数店舗、同時期に重なると収拾がつかなくなり思わぬ失敗が発生するので進捗表でしっかり管理する必要があります。

施工説明会

施工説明会ーC工事着工に向けて

​施工説明会開催までの流れは設計説明会とほぼ同じです。ただ、設計担当者が設計説明会に出席するのと違い、現場に常駐する施工管理者ではない方(営業担当者など)が参加することが多いです。またこの時期は現場進捗上、現場に案内することができないことがあり、このため施工説明会では主に施工指針書に書かれている内容を説明することになります。結果、聞いてもらいたい人に説明ができず、見てもらいたいものを見せることができない、といったことになるのですが共益費の支払いやC工事施工の段取りのための時間を考慮するとこの時期に行なうことはやむを得ないことでしょう。ですが1~1.5ヶ月後には施工管理者が決まり、現場もC工事の受け入れ態勢が整いC工事施工を行なうにあたって肝心な入退場や搬出入作業の方法、朝礼会場や新規入場者教育を受けるまでの流れが明確になるのでこの時期に施工管理者に対して『現場説明会』を開催することも必要です。

現場共益費

現場共益費対象期間ー契約内容の確認

​C工事はA工事作業所内で施工をするので水光熱費や警備費などを共益費としてA工事作業所に支払うことになりますが、見落としがちなのがC工事がELVを使用して搬入した場合の費用の有無と養生の範囲。ほかにも注意すべき点はいくつもありますがELV使用料が共益費とは別に実費精算の場合、事前に確認や調整が必要になってきます。これらは設計説明会の時点で明確にしておきたい事項です。時間的に無理なようでしたら施工説明会で説明する旨を表記しておくと調整事項を忘れることもなく安心です。

また、共益費とは違いますが、C工事の産廃の排出方法にも調整が必要です。というのも大規模な商業施設の場合、C工事の産廃は指定業者(A工事の産廃業者が一般的)と契約することが通常です。

これらの費用は事前に伝えておかないと『聞いていない』などとなり問題になりかねません。内装監理費や共益費のほかに支払わなければならないものについては事前の調整と伝達が必要です。

C工事施工ーC工事定例

C工事施工

C工事の乗り込み準備が済み、着工日当日を迎えてみると区画の中にはA・B工事が施工途中だけでなく、資材や道具が散乱していてとても墨出し作業ができる状態でない。搬入届けも事前に出していたにもかかわらず調整ができていなかったため仮設材を搬入することができなかった。なんてことにはならないよう内装監理室はA工事とC工事乗り込み工程調整を行い、C工事乗り込み時にトラブルを起こさないよう事前準備をする必要があります。                  

また、C工事施工期間中は様々なトラブル、確認・調整事項が日々発生します。これを効率よく対応するために毎日『C工事定例』を行いC工事施工管理者とA工事担当者との意思疎通を図ります。ほかにもA・B工事とC工事が合番しながら施工しなければならないことがあるためC工事の進捗監理がとても重要になります。

諸官庁検査ー諸官庁との事前調整

諸官庁検査

諸官庁検査で内監が主体的に対応する必要があるのは消防検査と保健所検査です。消防署への届出は基本的に内監が取りまとめて提出することになるので、届出に記入する内容や添付図面について事前に消防へ確認のうえ記入例を作成しC工事に説明する必要があります。検査は本体の館(やかた)と合わせて行ないます。C工事設計者や施工管理者が立ち会うのはもちろんですが、検査官に対して案内や説明をすることが内監の役目になります。保健所への届出は営業許可申請ですが、これは出店者自信が保健所に出すものなのできちんと届け出たのか確認をしておきましょう。また検査は取りまとめて行なうほうが効率的なので保健所との検査日程の調整は内監が行なうことになります。

検査済証受領と本体工事竣工引き渡しー館の管理体制の移行

検査と引き渡し

無事に検査が終わり検査済証が交付されると本体工事の竣工引渡しです。C工事には消防検査から『検査結果通知書』が交付されます。引き渡しは竣工時になりますが、トレーニングも兼ねてこのあたりから管理体制が建築会社からビル管理会社に移行し始めるのでもろもろの調整を行います。C工事が手直し工事やサイン工事などで入館することがあるので事前にビル管理会社へ入退館手続きについて確認をとってC工事に伝達し、またビル管理会社に引き渡す書類の目録にも取り掛かかるのも受検後一息ついたこのころからです。

開業準備

開業準備ー華やかさに潜む注意点

開業準備は本体工事とは関係がないので引き渡し後から行うのが通常ですが、やむを得ない事情があり引き渡し前から行うこともあります。この場合、工事業者ではない方が工事期間中の作業所内に入場することになるので、事業者、A設計、作業所、ビル管理会社と綿密な打ち合わせが必要になります。入館と搬入の手続きの作業フローの確認、C工事も手直し残工事がまだまだあります。厨房機器の火入れテストも行うので設備がきちんと稼働するのか心配です。管理体制が変わり現場作業員ではない方も入場してくるという状況になるので安全面を含めた管理体制をだれが主体的になって行うのかを整理調整しなくてはなりません。

そして日増しに華やかさが彩られてくるととオープンはすぐそこです。

オープンー苦労と喜び

オープン

​待ちにまったオープンです。長い月日をかけて作り上げてきたものがようやく開業します。ですが気を抜くのはまだ早いです。営業を開始すると思わぬアクシデントはつきものです。その処理にはこれまで数々の打ち合わせを行った方々の協力が必要になる場面が多いので、その方々と密に連絡を取り合ってことに対処することになります。

そして、その対処が済んだら華やかなオープンをみなさんと祝いましょう。

■最後に

内装監理室に求められるものは多岐にわたります。全体の流れをしっかりと把握し、次になにをしなければならないのかを見極め、そのために誰とどのような資料で打ち合わせをし、その内容を当事者に書面で伝えさらにそれが実行に移されたか確認するという基本的な仕事の流れを怠ると後戻りがきかず取り返しのつかない事態に陥ります。内装監理室はある面では事業の中心にいるのでそのことを忘れず、率先して物事にあたる気概が必要な仕事です。

このページで述べた事項はほんの一例です。内監業務で得たスキルは様ざまな立場のかたに役立つツールになり得ます。商業施設に関する取りまとめ業務について役立つサービスを是非ご利用ください。

ご相談・お問い合わせ

​03-6456-0361

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